スパイスはいかほどに

シンガポールからのオランダ時々インド

心臓用の育毛剤があったらと願った、わたしの結婚式@インドはカルカッタ

私と旦那はシンガポール在住時に出会い、付き合いが二年を経った頃まさかの旦那のオランダ転勤が決まった。あーだこーだ話し合い、とりあえず転勤後に落ち着いたら結婚して私がオランダに移住するということで決着。シンガポール・オランダ間での遠距離が始まった。ちなみに旦那はインド、カルカッタ出身である。義両親合意のもと結婚式は日本でまとめて落ち着いた頃にやろうと、まぁ軽く考えていた。この後ジェットコースターのような日々が始まるとはいざ知れず。。。

 

  • 2018年7月 旦那のオランダ異動が完了
  • 2018年9月 突然旦那の父親が末期がん(ステージ4)宣告を受ける。日本でまとめてやればいいと考えていた結婚式を急遽前倒しして2018年12月にインドで結婚式をやる方向で計画を大幅変更。ここから毎月インドへ飛ぶ。
  • 2018年10月 今度はまさかの私の母親が転倒し背骨骨折、全治三か月。(二週間日本へ緊急帰国。インドの結婚式は完全に参加不可になったが、幸いにも順調に治り今は普通の生活ができている)

ここまで時系列してみると、まぁありそうな話でもあるなという感じはする。ジェットコースターも終盤に差し掛かりあとはゴール地点を穏やかに見つめればいいと思っていたわけだが。

 

今度は結婚式前々日から数々のインドの洗礼を受けることに。。。。顕著なものざっと三つ。 (インドは毎日がドラマです苦笑)

 

  1. 追突事故に遭いインドの警察にたらいまわしをくらう
  2. ピアスの穴の化膿でインドの病院で緊急部分麻酔
  3. インドのメイクアップアーティストによるこの世のものと思えないメイク

 

詳しく説明すると。。。

  1. 追突事故に遭いインドの警察にたらいまわしをくらう

結婚式前々日、2018年12月20日 後ろから追突され車は逃走@インド・カルカッタ。

早朝、結婚式の招待客を車で迎えに行く途中、突然後ろから追突された。まだ周りは薄暗く交通量はほとんどなかった。幸いケガはなかった。だが私と旦那が乗っていた車(ドライバーも乗車)は旦那の実家の新車だった(当時二週間前に納車したばかりと聞いていた。ひぃぃぃ)。。。。追突してきた車は一瞬路肩に車を止めるようなそぶりをし、その間旦那とドライバーはなんと車から出てその車めがけて走っていったわけで。。。

 

ちなみにこの時私は一人車に取り残された。

道路の真ん中で(苦笑)

 

あの時の恐怖は今も覚えている。。。。まずは車を路肩に止めようぜ。ドラマじゃないんだからさ(苦笑)

 

結局、追突してきた車は急発進して逃走。。。。(当て逃げは日常茶飯事です@インド)

ナンバープレートだけなんとか控えることができた。この情報をもとに警察に報告書を作ってもらえれば逃走車が見つからなくとも車の保険はおりるとのこと。

 

さて、今度の問題は警察。

その日はあちこちの警察にたらいまわしにされたわけで。

 

えぇ、ここは日本ではありません、インドです。

 

面と向かって警察官から言われた言葉が度肝を抜かす。

「事故報告書??誰もケガしてないし、死んでないんだからそんなもん作らないよ」と。

 

えぇ、ここはインドです。

 

3つ目の警察署で、わたしの怒りは頂点に。。。日本出身であることを武器に「報告書を作らないなら大使館に連絡するぞ」と脅したところしぶしぶやっと対応してくれたのだった。

 

ところが、事情聴取するからと連れられた警察の部屋がまたひどい。。。謎に2組ほどのほかの人達がいるではないか。しきりも全くない同じ部屋で3件の事情聴取が行われているのである(驚愕)。隣は確か家庭内暴力について、、、その隣は金銭問題について。。しかも作成されているレポートは手書き(苦笑)。

 

プライバシーも糞もない事情聴取は終わり、なんとか無事事故報告書は作成された。

インドの警察一日ツアーは終わりを遂げた。結論、二度とこんなツアー参加したくない。。。

 

  1. ピアスの穴の化膿でインドの病院で緊急部分麻酔

結婚式前日、2018年12月21日 結婚式のために開けたピアスの穴が突然化膿。象さんの耳状態。この時期のカルカッタはめちゃくちゃ空気が悪く、確かに手にも湿疹が出ていて嫌な予感はしていたんだが、まさかシンガポールで3か月まったく何も問題がなかったピアスの穴が急に化膿するとは予想外。そもそもピアスの穴が開いていなかったため、義母のお願いを聞いた形で嫌々ピアスの穴を開けたんだが、肝心な結婚式前日にはすでにファーストピアスが完全に埋まって耳たぶが象さんみたいに腫れて大きくなってしまったのである。

 

近くの私立病院に行ってとりあえず診てもらったところ、「これは部分麻酔して後ろから埋まったピアスを引っこ抜くしかないね」とのこと。泣。さすがに結婚式当日に病院に行ってる時間はないので、結婚式当日は腫れたままの耳で出席。痛み止めを飲んで乗り切った。結婚式の写真を振り返ると、どれも耳をかばうのに必死な顔ばかり(笑)。結婚式、皆ハグしたいですよね。。。ハグする度に耳に手が当たる度に歯を食いしばる激痛。。。へのへのもへじの花嫁でした。

 

さて結婚式の次の日にさっそく病院へ行き、耳たぶの部分麻酔に臨んだわけですが。

 

インドで部分麻酔って大丈夫か??

って恐怖しかない。。。。

 

病院はローカルの患者で混みあっており、一時間くらい待った後にやっと私の名前が呼ばれた。ドクターは何やらベテラン風なおじさん。

 

診察室のベッドでリラックスしながら座っているほかのドクター。

 

旦那とドクターとこの謎の他のドクターが何やらベンガル語で日本の話で盛り上がっているではないか。。。どうやら昔神戸大で留学してたようだ。。。

 

いや、そんなことはどうでもよくて治療詳細説明を!!!

と心でつぶやいていたら、看護師さんが私の耳に部分麻酔の注射。

 

急にドクターが「Madam, please don’t shout」とだけ言った。

恐怖!!!!!

 

英語しゃべれるんだからちゃんと説明してくれ!!!結局処置はほんの数秒、部分麻酔のおかげで痛みもなく大量出血しながらもピアスは無事とれたのであります。

インドの医者は人口が多いこともあって、経験値からするとかなり高い人が多いんだとか。まぁ確かにそうかもしれないが、やはり途上国での治療は怖いのである。

 

  1. インドのメイクアップアーティストによるこの世のものと思えないメイク

2018年12月22日 結婚式当日。夜のレセプション用に、これまた義母のお願いでローカルのプロのヘアメイクアップアーティストにメイクをしてもらうことに。このヘアメイクさんとは式の一カ月前からメールでやりとりをしており、希望のメイクとヘアスタイルを写真&説明付きで伝えてあった。彼女からの最後の返信は「任せてちょうだい。希望通りに叶えてあげる」だった。

 

さて、実際にメイクが始まった。

 

しばらく目をつぶっててくれとのこと。。。。

10分経過

15分経過

20分経過

 

とても嫌な予感。

物凄い量のアイシャドウ。

重さを増すつけまつげ。

 

25分経過

恐ろしすぎて目を開けようとした。

 

開かない!!!!

つけまつげが何重にもつけられており、重さで目が開かないのである泣。

 

なんとか目を開け、恐る恐る鏡に映る自分を見ると

ぎょえええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!

 

ハロウィンでもしないであろう酷い顔。ゾンビがピエロになった。。。そんな顔。

私:「これはちょっと私の希望してたメイクとはかなり違います。直してもらえます?」

 

メイクさん:「え??最後完成してから、コメントしてくれる?気に入らないんだったら全部とってやり直してあげるから」

 

上から目線な言動に怒りは増すばかりだったが、どうやら本当に嫌だったら直してくれるとのことで、完成まで我慢して待った。

 

メイクさん:「はい!完成!」

 

私:「。。。。。。。これは酷すぎる。。。お願いだからやり直してください。こんな顔で結婚式に出れません。メールで送った写真通りにやり直してください!!!!」

 

メイクさん:「花嫁は目立たないとだめなのよ。あぁ、あのメールの写真?あんなメイクじゃだめよ。そもそもあなたの顔じゃあ、あんな薄いメイクじゃただののっぺらぼうにしか見えないわよ。結婚式くらいインド人になりなさい。」

 

結局その後何度強い口調でお願いしても最後の最後までそのメイクを取ってくれなかったのです泣。

 

酷いメイクのままそのヘアサロンを後にした私。

お迎えの車に乗り込み、旦那の実家宅へ。。。。

 

家のドアを開け、

Fワードを連呼、泣き叫びながら速攻ベッドルームへ駆け込んだ。。。リビングにいた義父と旦那は目を真ん丸にして私を見ていた泣。

 

旦那と義父になだめられ、結局メイクを全部にとって自分でやり直したのであります。

 

会場についたころには涙は止まっていたが目はまだ赤かった私。

 

インドに精通した友人が前に私に言ったジョークを思い出した。「あんたそんなに神経質じゃあインドに飲まれて、結婚式当日には泣いて真っ赤な目して現れるんじゃないの??(笑)」

 

リアルなジョークとなったわけだ苦笑。

 

 

最後に

まぁ、色々あったインドの結婚式。この時ほど心臓に毛が生えてたらよかったのになと思ったことはありません。いっぱい泣いて怒って笑ったインドの結婚式。インドは奥が深い。何とも言えない躍動感とカオス。人も温かく、エネルギーには圧倒される。これからまだまだインドのスパイスに揉まれ続けるのは間違いない。少しやみつきになってきた気もする。

(写真は近所の子供が結婚式のために玄関の床に描いてくれた絵)

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