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シンガポールからのオランダ時々インド

父なき人生にインドの父あり

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今日は父の日だそうで。

父について書きたいと思う。

 

どるこの親は中学校入りたてで離婚、父はそっから消息不明。物心ついたころから親はぎくしゃくし始め何年にもわたる口論にキッチンドリンカー化した母の姿に耐えられず、最終的には子供である私が母親に離婚を勧め、後押しされた母が勇気をもって離婚したという流れ。金銭的にも精神的にもまったく父からのサポートなしで子供を育てあげた母には尊敬の念しかない。

 

ということで、どるこの父親に対する思いというのはほぼ無に近い。愛の反対は無関心とはよく言ったものだ。父の日はなんとなく複雑な思いになる、そんな日である。

 

そんなほぼ父なき人生に、最近インドの父ができた。

義父なんだけどね。

 

一年半ほど前に末期のガン宣告されて、余命は数カ月ともいわれていた義父。一通り化学療法に免疫療法を経て、今は無治療の観察状況下。弱っているものの様態は入退院を繰り返しながらも安定している。どるこのお腹にいる孫の誕生を誰よりも待ちわびてるのがこのインドの父。

 

インドの父は、どることどこか似ていてOCD(こだわりが強い)几帳面なタイプだ。毎日決まったルーティーンを繰り返し、家のモノは定位置が決まっている。おしゃべり好きでネガティブ発言は一切言わないでも自然体で無理のないポジティブ人間。必要なときに静かにそばにいてくれる、支えてくれる、そんなタイプ。インドでは珍しく、嘘がつけない、ど正直&真面目な人間で生きてきたという。ほら、インドってやっぱり人口多すぎて何かと競争して勝ち抜いて、人を出し抜いたり、成りあがっていかなきゃいけない部分とかもあるわけで、ど正直でど真面目が生きやすい環境ではないらしい。日本だったら、あの人面倒見もよくて真面目でいい人よね~っていう感じだと思う。まぁそんな環境でもインドの父はある意味人格者として見られているらしくいつも人に囲まれて尊敬されているのである。人徳というやつだろうか。

 

どるこがインドで結婚式をあげたときに招待した私サイドの親族はインドの父をべた褒めであった。言葉が通じなくてもわかるもんなんだねぇ。

 

誇れる父とは程遠い自分の父親。

一方でいつも遠い他大陸にいる義娘を気遣う、人徳のある優しいインドの父。

 

父親の存在が憎くてしかたなかったどるこにとって、インドの父の存在は絶対的な安堵をくれる不思議な存在である。

 

(インドの)お父さん、いつも見守っていてくれてありがとう。

そして、少しでも回復に向かって孫(どるこの赤子)と対面できる日が近いことを願っているのであります。

 

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