スパイスはいかほどに

シンガポールからのオランダ時々インド

コミュニティの大切さ

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今までいろんなところに住んでみたけど、国内は然り、海外にいるとさらにコミュニティの大切さというのを痛感することが多い。ほら、やっぱり身寄りもないし、何やるにしても勝手もよく分からず途方に暮れることが多いから。

 

現在どるこが住むマンションというのは、いわゆる小規模マンションとでもいおうか、建物はけっこうでかいが中に住んでいるのは6世帯のみ。どるこの家の中は二階建てになっていて、玄関入ると一戸建てみたいな感覚におちいる。それぞれ違ったまどりが集う、そんな世帯の集まり。このマンションに住んでいるのはいわゆる最近リタイアしたであろうオランダ人夫婦ばかり。唯一の外国人、彼らからしたら娘や息子みたいな若さの私たち夫婦は多分目立っていると思う。

 

上の写真に写る向こう側に見えるおじちゃんに注目してほしい。どるこの中ではこのおじちゃん、スーパーおじちゃんとでも呼ぼうか。彼を見ない日はない、というくらいめちゃくちゃ頻繁に見かける。彼はいつも犬と一緒に散歩をするのが日課らしい。その散歩というのがまた驚異的な長さで、一日3回、半日は外にいるような計算になるくらい近隣を歩き回っているとか。オランダ語もろくに話せない外国人でアウェイな私たちにもとても親切に色々と英語で話しかけてくれる彼は温かい人柄が全面ににじみ出ているそんな素敵な人である。このマンションのコミュニティにおいて、彼はとても重要人物なんだろうなと思う、そんなエピソードをひとつ紹介したい。それは一階に住むおばちゃん(旦那さんはいない模様)がガン宣告されて入院し、いよいよ退院という日。このスーパーおじちゃんはマンション内の各世帯を廻ってピンポンし以下のことを隣人に説明した。今日彼女が退院してくること、必要に応じて皆で彼女をサポートしよう、せっかく退院するのでマンション一同という形で花束を用意しようと思っているんだが賛同してくれないか、と。もちろん我が家もこの花束贈呈にcontributeさしてもらったのは言うまでもない。

 

他にもほっこりエピソードが。ラビットおじさん(旦那)はよくこのスーパーおじちゃんとすれ違い様に談笑している。ある日私の妊娠のことをおじちゃんに話したと聞いた。その数日後、たまたま外を散歩していたら、おじちゃんに遭遇したのである。で、私を見るなり、「おめでただって?!おめでとう!!!I'm so happy for you! Please take care」と満面な笑みで握手をしてきたのである。こんなオランダの郊外で、ひっそりと妊娠したどるこにとって、このおじちゃんがこんな温かい笑みでおめでとうと言ってくれたことに胸が詰まる思いだった。

 

たわいもない、なんてことのない会話をかわす、そんな関係は、当たり前のようで、何か特別な、そんな関係である。このおじちゃんとの出会いをきっかけに、積極的に外でもオランダ語で挨拶をするようになった。

 

コミュニティって大事である。私もその一部として、何かしらの役割を担えたらなと思う、そんな今日この頃である。

 

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